【漫画】グラシュロス の評価と感想

40’s

みなさんこんにちはKENTです。

 

田舎に住んだことはありますか?

私自身、親が転勤の多い仕事だったので、様々な場所に住むなかで田舎に住む機会もありました。

 

一般的には、都会は怖い、都会の人は冷たいといった印象があるかもしれませんが、私は逆で田舎の方が怖かったです。

田舎は非常に閉鎖的で、その土地のルールが深く根付いており、また周りの人間に対してすべての行動が筒抜けになっているようでそれが言葉にならないほどの恐怖でした。

 

グラシュという形あるもの、そして風習や文化といった形ないものの両方と戦う主人公を描く作品のレビューがここにはあります。

では早速紹介していきます。

 

タイトル:グラシュロス

原作:金城宗幸

作画:藤村緋二

巻数:全5巻

連載誌:週刊ヤングマガジン

 

あらすじ

原始時代。集落(アーツ)と呼ばれる共同体に生まれた少年のアクウは、占いによって「村に災いをもたらす忌み子」とされ、迫害されていた。周囲の人たちに自分を認めさせるため、大物を狩ろうと密かに狩りの練習をしていたアクウ。

ある日、アーツの青年ボロジャイたちが、巨大な生物、グラシュに襲われていたところを目撃する。

 

ストーリー(5点)

ご都合主義かつ普遍的な展開。

登場人物の意思の変化と行動の変化が伴っておらず、終始なぜこのように進んでいるのか理解できなかった。

描きたいことを描きたいようにしているだけで、そこに正当性はなかった。

 

作画(13点)

ビジュアルや表情は単調だが、表現は非常にうまかった。

自然や人の想いといったものに狂気を乗せて描いている部分は素晴らしく、またそれを表現する構図も良かった。

 

独創性(10点)

当て字で読ませることが非常に多い作品で、その部分は評価しても良いが、その一方で当て字が多すぎることによって作品自体が読みづらく、散らかった内容に見えた。

当て字として成立しているもの、そうでないもの多々あったが、全体を通して統一感がなくどの基準で当て字になっているのかが明確でなかったことも読みにくさのひとつであるといえる。

 

キャラクター(8点)

誰にも感情移入できない。

古代の人間はみな一様に私利私欲のために動いているのか?

そうではないはずなのに、目先の欲望に身を任せ後悔した時にはもう遅い。

そんなキャラばかりでつまらない。

 

影響力(7点)

「神様の言うとおり」のコンビということで、期待はあったものの原作者の前作である「ジャガーン」を超えることができず、知る人ぞ知る作品の仲間入りを果たしてしまった。

稀代のヒットメーカーである金城先生でもこういうときもある。

 

総評

今回紹介した「グラシュロス」の総得点は43点でした。

極端な描写は時に作品を破滅させるということが学べる良い作品だと思います。

何でもやりすぎは良くないし、理論的に過剰であるならまだしもそこに理論が存在しないのならその先には崩壊しかないということが分かりました。

 

それでも、連載を経ていろいろなことを試し、「ブルーロック」のように広く認知される作品を生み出した原作者を尊敬しますし、これからもたくさんの作品に触れていきたいと思います。

 

どんどんレビューを書いていきますので、楽しみにしていてください。

それではまた次の作品でお会いしましょう。

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