【漫画】新約「巨人の星」–花形– の感想と評価

10's

みなさんこんにちはKENTです。

 

年が明け、今年初めて映画館に行き、「傷物語」を見ました。

劇場版3部作のリメイクでしたが、内容をすっかり忘れていたので非常に楽しむことが出来ました。

リメイク作品とはなかなかどうして難しいもので、否が応でも比較されてしまう作品が過去に存在するというものです。

 

今回紹介する作品も、そんなリメイク作品であり、偉大な本家と常に比較され続ける作品です。

みなさんの助けになれるレビューがここにはあります。

 

それでは早速紹介していきます。

 

タイトル:新約「巨人の星」花形

原作:梶原一騎・川崎のぼる

作画:村上よしゆき

巻数:全22巻

連載誌:週刊少年マガジン

 

あらすじ

「巨人の星」のリメイク作品であり、主人公が星飛雄馬から花形満へと変更され、時代設定や登場人物の歩む人生も異なるなど、パラレルワールドとして展開している。

ストーリー自体は原作の流れを追い、夏の甲子園決勝までを描く。

 

名作を元にした、現代版スポ根を各項目に分けて評価していく。

 

ストーリー(2点)

面白くない。

これは、「巨人の星」が面白くないのではなく、リメイクの仕方が面白くない。

というのも、主人公は大企業の御曹司で何不自由ない人生を送っていたが肩を壊してしまい投手としてプレーできなくなった。という設定に対して周りの登場人物の話が重すぎて、肩壊した程度かと思ってしまうほど暗い世界だった。

また、野球漫画なのに全然野球をしないで、しまいにはほかのスポーツをやり始める始末。

野球をやりたくてもできない登場人物が多くいる中で、できるのに全然野球をやらない主人公に虫唾が走る。

 

作画(5点)

星飛雄馬がほぼナルトだった。

見開きの絵が多く、大ゴマなのに作画が崩れているところも多かった。

どうしてわざわざこの人が描くことになったのか、それを推測できる材料は作品中にひとつもなく、不可解だった。

 

独創性(1点)

リメイクということでそもそもこの点数が高得点になることはないが、それにしても原作と比較されることはおろか、原作の価値をも下げうる作品というのは非常に残念だった。

野球漫画ではないと言い切ってしまえば多少評価はできるのかもしれないが、「巨人の星」のリメイクであると言った以上は、トンデモ野球だったとしてもまずは野球をしなければ評価に値しない。

 

キャラクター(5点)

「巨人の星」に登場した人物を評価することがここでは難しいが、変更された部分やオリジナルの登場人物のなかで必要だと感じた要素や、必要だと感じた人物はほとんどいなかった。

ただ、登場人物の背景が重すぎると感じたということは、ある程度登場人物のバックボーンについては説明できていたのかもしれない。

 

影響力(1点)

この作品だけでなく、「巨人の星」の影響力を低下させたと言える。

むしろ、原作に対しての影響力は20点なのかもしれない。

まあ、誰も知らない作品なので影響もなにもないかもしれないが。

 

総評

今回紹介した「新約「巨人の星」花形」の総得点は14点でした。

むしろ読んでみたくなるほどの低い点数となってしまいましたが、読んだ人なら共感できるのではないでしょうか。

リメイクというものは、軸の決まっている作品に脚色するものなので描きやすいというメリットがある一方、比較対象が初めから存在するというデメリットも持ち合わせており、今回はデメリットの部分が大きく現れてしまった作品と言えます。

原作の「巨人の星」を見たことが無い方でも読むことが出来る作品だとは思いますので、どんなものか読んでみたいという方は是非一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

それではまた次の作品でお会いしましょう。

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